目標達成!?

怪しい。。

いよいよ東京オリンピックが開催されました。

複雑な状況の中ですが、

選手の方々のプレーを精一杯応援していきたいですね。

そして私は、

ちょっぴりアスリートになった気分で、

ついに行ってきました!!

そう。登山に。。。

週間予定は晴れ。快晴。

真夏のこの時期、熱中症が一番の心配。

できる対策は全て準備しました。

ひんやりタオルに、塩分タブレット、水分(os-1はドリンクとゼリータイプの両方準備)、

エネルギー補給の食べ物などなど。。。

前日から現地近くまで車で移動し、

宿にて体調を整えます。

ところが、、、、

なんだか雲行きが怪しくなっているではありませんか!!

雨がぽつぽつと。。。

そうなんです。

台風が近づいていたのです。

予定では、すんなり違う方向へ行ってしまうはずの台風が、

なかなか動かない。

それでも、時折晴れ間も見え、

おまけに虹も出て、テンションが上がり、

明日のお天気を願います。

不安と迷い

朝、目覚めると、

空には雲がひろがっています。

「今日は登れるんだろうか。。。」

そんな不安が頭をよぎり、

宿を出るころには、ぽつぽつと雨の音。

「準備したんだし、とりあえず現地までは行こう」と、

ダメもとで車を走らせました。

現地駐車場。

係りのおじさんは、

「今日は山頂は無理だよ。

風速25メートルの強風だし、霧もでてるからねぇ。

でも、行けるところまで無理せずに行って、

そういう体験するのもいいかもね。」と。

山頂は行けないのかぁ。。。。

実は、今回の山登り、

山登りも目的だけど、

山頂にある日本三奇の一つ「天の逆鉾」を見たかったのです。

今回は、悔しいけど、逆鉾を見ることはあきらめざるを得ないか。。。

周りをみると、

同じように、行こうかやめようか迷っている人がちらほら。

しばらく考えたあげく、

「とりあえず、行けるところまで行こう!!」

車を駐車場に駐め、

すでに雨と霧に覆われていた状況で、

熱中症対策ではなく、雨対策に切り替えて、

サングラスと帽子から、全身レインコートに。

エネルギー補給の食料や水分は量を減らし、

いざ出発!!

ビジターセンターで、『登山届』を提出し、

歩き出したのでした。

いざ!出発!!

歩き始めて数分後、

目の前に見えてきたのは、

何とも言えない空気感、息を吞むような厳かな雰囲気の

霧がかかった鳥居と古宮址でした。

ここはむかし霧島神宮があった場所。

神様がこの地に降り立ったというのが納得です。

ここで、登山の挨拶と無事を祈願しました。

ここは、今では人気のパワースポットにもなっているようです。

自分との闘い

時折、霧も晴れ、雨もやんだりしながら、

気を引き締めて、階段、斜面を登っていきます。

がっつりレインコート着て歩いていたため、

だんだん汗ばんできました。

霧はあるけれど、どしゃ降りの気配はなかったので、

いったんレインコートの上着は脱いでリュックの中へ。

カンカン照りでもなく、霧の水分が適度に顔を湿らせてくれて、

案外程よい感じ。

初めは石段や坂道程度で、

呼吸を整えながらなんとか進んでいけました。

歩いていくうちに景色が変わり、

と言っても、

霧が濃くて、周りの景色は全く見えません。(笑)

自分が歩いている目の前の道が見えるだけ。

草や木が生えていた林の道が、

急に、岩や小石、砂、噴火の際の灰の道(崖かと思うほどかなりの急こう配)に変わります。

つくづく、トレッキングポールを持ってきててよかった!と思いました。

自分の脚力だけでは登れてなかったかも。。。

下山の時は特にですが、

足の置き場を間違えると、

滑って転んだり、落石させてしまったりするので、

一歩ずつ慎重に、ゆっくりと登っていきます。

考えることは、

ただただ目の前の道だけを見て、

適切な足場を瞬時に判断して足を前に出すだけ。

時々吹く強風に、

飛ばされないように上体を低く保ちながら、

大きな岩があれば体を寄せて、風を防ぎます。

急こう配の難所を、なんとかクリアーし、

次なる難所、「馬の背」といわれるポイントに到達したと思われます。

と言うのも、

景色が全く見えないので、位置確認がはっきりせず。。。

登山中にすれ違った現地スタッフと思われる方が、

「馬の背までは行けるけど、そこからは行けても四つん這いじゃないと落ちるよ」

と言っていました。

ここまでの間、

数名の登山客とすれ違いましたが、

みなさん口をそろえておっしゃることは、

「馬の背までは行けたけど、そこからは無理やった~」と。

噂の「馬の背」

何が怖いのかというと、

馬の背のように道幅狭く左右はまさに崖。

そこに吹く風速25メートルの風。

右に落ちれば御鉢の火口へ真っ逆さまです。。。。。

無理です!!!!!

大きな岩の陰で、じっと風の様子をうかがいながら、

他の登山客の人たちとも、

「どうします?」と、迷いながら。。

それでも、山の神様はちょっと意地悪をしてきます。

ほんのちょっと、風もない晴れ間を見せるのです。

まるで、「行ってみる?」と、挑発してるみたいに。。。

「行けるかも!」

と思って立ち上がれば、

山の神様は、「やっぱり行かせないよ~」と、

また霧と強風で通せんぼ。

結局、今回はここで断念することに。。。

あとで地図で確認したら、

「馬の背」をクリアはできなかったけど、

3分の1くらいは歩いていたみたいです。

折り返し

「戻る」と決めて、

歩いてきた道を引き返します。

事前に調べていた情報だと、

降りるときは登る時より所要所間が短いはずでしたが、

滑らないように慎重に降りていたら、

意外と時間がかかりました。

ポールを持つ手にも力が入るし、

体のバランスをとるのに、体幹も結構大事。

降りるときにはじめて、

「こんな道よく登ってきたな~」って、

自分でもびっくり。

そして思ったことは、

「坂本龍馬とおりょうさん、

着物と草履でここを登ったなんて、

凄すぎます!」

昔の人達の脚力、体力は相当なものだったんだと改めて感じました。

現代は便利な世の中だけど、

人間の力は

それとともに衰えていっているのかもしれません。

降りていきながら、

登る時には見えなかった景色が見えるようになりました。

霧が晴れ、下界の景色が一望できる瞬間がたまに訪れます。

晴れた日の登山なら、

きっとこんな景色をずっと見ながら登っていくんだろうなぁ。。

降りていきながらも、

こんな晴れ間がくる度に思うんです。

「今なら、馬の背行けるんじゃないだろうか。。。」と。

そして、また引き返して登りたくなる。

降りている間ずっと、

こんな葛藤の連続でした。

自分は、思っていたより諦めが悪かったんだな~。。。

貴重な経験

今回、タイムバケットの一つとして、

登山を実行しました。

目標は、半分達成、半分未達成。

山頂まで登るという目標は達成できなかったけれど、

登山実行という目標は達成しました。

準備の段階も含めて、

今回の経験は、

自分に自信がついたし、

自分の弱さにも気づきました。

よく、人生を登山にたとえて話をされることがありますが、

ほんとうにその通りだと思います。

自然には勝てないし、

自然とうまく付き合いながら、

自分を信じて、

すべては自分次第。

歩みを止めなければ、いつかはたどり着く。

振り返ってばかりでも、先を見てばかりでもなく、

今目の前のやるべきことに集中する。

そんな当たり前のことを、

身をもって体感した素晴らしい経験でした。

「本気で非日常を味わう」って、

何年ぶりだろう。。。

登山を終えた後も、

あの体験が、

まるで夢のような、

映画の中の1シーンに迷い込んだような、

現実ではなかったような不思議な感覚に包まれています。

きっと、

日本をつくられた神様たちが、

訪れた人を神秘の世界に連れて行ってくれたのかもしれません。ね。

今度は山頂で、

神様たちにご挨拶ができるよう、

いつか近いうちに必ずリベンジします!!

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